提案依頼書を、作成して貰いましょう
事業規模を問わず、企業が情報システムの構築を発注する際は、RFP（提案依頼書）を作成するのが一般的です。発注先のITベンダー（システム開発会社）から、必ずしも希望する条件に見合った情報システムを、完璧に構築して貰えるとは限りません。
何をどうしたいのか、しっかり要件を伝え精度の高い見積もりを取る為にも、RFP作成は欠かせないのです。文書には契約の範囲や、システム要件がしっかり記述されていますので、トラブルを回避する事が出来ます。ですが情報システムに対する要求を、自社スタッフのみで明確なものにする場合、大変な労力と手間が掛かってしまいがちです。
書類作成だけではなく、IT全般に関するモノに加えインフラ、運用等幅広い知識が必要になります。RFPは、取引の際に用いられる「仕様書」ではありません。従ってどのように構築するのかを、記述する必要はないのですが何を作るかは、事前にしっかりと定義しておく必要があります。
ITの企画・運用に関する知識や経験が、豊富にない場合計画そのものが、頓挫してしまう恐れもあるのです。コンサル会社にRFP作成を依頼すると、システム要件を明確に文書化する事が出来ます。文書化しない場合、情報不足の状態に陥ってしまうのは避けられません。
ＩＴベンダーは的確な提案・見積もりを作成出来ないばかりか、リスクを回避する為見積もり金額を、更に上乗せする可能性もあります。経験・知識が豊富なコンサルタントによってRFPが作成されると、無駄が無く的確な提案・見積りを得やすくなるに違いありません。
システム部門や経営陣は勿論、ITベンダーとの間でゴールを共有出来ますので、齟齬が生じる事もなくなるでしょう。RFP作成によって、システム要件が明確になると作業範囲がしっかりと定まります。作業に入った後で納期が延伸したり、追加コストの発生や品質そのものが劣化する可能性は、殆どありません。
なるだけ複数のＩＴベンダーに、正確に要件を捉えられるRFPを作成し、見積もりを取る事が大切です。ＩＴベンダー出身者の多いコンサル会社は、どのように作成すればITベンダー側が、正確に要件を捉えられるかを熟知しています。各ITベンダー側からの提案を、公正・中立な立場に立ち選定してくれますので、より高い費用対効果が見込めるかもしれません。
